セブン&アイ社への買収提案はどうなる?~クシュタール社からの買収額は?~
最近のニュースでセブン&アイホールディングスが買収提案を受けているという話題を耳にすることがあるかと思います。
今年の8月にも買収に関するニュースがあったけど、結局買収されちゃうの?
ニュースを断片的に耳にするけど真相が曖昧になってる方もいると思います。
そこでは今回はセブン&アイへの買収提案に関する具体的内容をまとめました!
先に結論をお伝えすると、
■セブン&アイは今回の買収提案を見送る方針!
■買収総額は約6兆円!
買収提案の始まり
2024年8月19日にセブン&アイホールディングスがカナダのコンビニエンスストア大手企業アリマンタシォン・クシュタール(クシュタール社)から買収提案を受けていることを発表しました。
アリマンタシォン・クシュタールがどんな会社なのかについては別記事にまとめているので是非ご覧ください!
この時セブン&アイ社は「企業価値を向上させるほかの選択肢とともに。慎重かつ網羅的に、速やかに検討し、返答する」とコメントされていました。
対してクシュタール社は「両社の顧客と従業員、それに、フランチャイズの加盟店や株主に利益をもたらし、互いに合意できる取り引きにつなげることに注力している」と発表されており、企業成長への意向が伺えます。
仮にグループ全体を買収する場合は5兆円を超えると予想されており、買収が実現すれば、過去最大級の海外企業による日本企業買収となるとされています。
このニュースに対しSNSでは
・セブンイレブンが別の業態になっちゃうのイヤ!
・セブンイレブンは今のままの商品が良い!
など、買収に反対する意見が多く見受けられました。
買収提案はどうなる?
買収額は?
クシュタール社からの買収総額は日本円で約6兆円規模だったようです。
しかし初期提案が出された当時は上乗せ幅が乗った金額でしたが、約半月の間にセブン&アイ社の株価上昇や円高が進行したので、6兆という数字も今や割安となってきたされています。
初期提案があった8月中旬ごろからセブン&アイ社の株価が急上昇して、今や過去最大値に昇りつめようとしているね!
クシュタール社への回答
2024年9月6日にセブン&アイ社はクシュタール社への回答書簡を公表しました。
その内容をまとめると下記になります。
・セブンの企業価値を著しく過小評価している
・実効性の伴う協議を行うだけの根拠・材料を提示していない
公表内容からもセブン&アイ社が買収に対し後ろ向きであることが伺えるね!
更にセブン&アイ社は「株主およびその他のステークホルダー(企業の利害関係者)にとって最善の利益をもたらすいかなる提案にも真摯に検討をする用意がある」ともコメントされており、クシュタール社が買収額などの条件を変更した際には再度、提案内容を検討する姿勢でいるようです。
仮に買収額を引き上げてきても「さらなる協議が必要」と言われているから、この件にはかなり慎重に向き合っているね。
買収を巡る今後について
今回のクシュタール社からの提案に対しては実質の見送りが公表されましたが、どうやら買収の話がこのまま流れる訳ではないとされています。
クシュタール社の動向
クシュタール社の最高執行責任者アレックス・ミラーおよび最高財務責任者フェリペ・ダ・シルバは9月5日時点で下記のように話されています。
■最高執行責任者アレックス・ミラー
「資金調達に自身がある」
■最高財務責任者フェリペ・ダ・シルバ
「より高いレバレッジ(資金投資)を検討することもできる」
いずれも買収に対して余力を残していて、買収金額の引き上げも十分視野に入っていることが伺えますね。
因みにアレックス・ミラーは2024年9月7日より最高経営責任者(CEO)への就任が決まっており、前任のブライアン・ハナシュ氏からも「アレックスに任せておけば間違いない」と太鼓判を押されています。詳しくはこちらの記事をご覧下さい!
買収金額を引き上げてまた買収提案してくるのも時間の問題かも、、
セブン&アイ社の動向
セブン&アイ社は買収提案を受け、取締役会議長のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏を委員長とする「特別委員会」を設置しました。
■特別委員会の概要
・構成役職:社外取締役
・構成人数:5名程度
今回の回答に至るまでに複数回の会合を開き、セブン&アイ社の企業価値を適切に評価したものか、長期的成長が見込めるか等を検討されてきたようです。
また、取締役会は特別委員会にて判断された内容を尊重するとみられるので、特別委員会での賛否がセブン&アイ社の未来を担っているとも捉えられますね。
買収問題の結末が僅か数名の意向で決まるってことだね。
責任重大だけど慎重に検討してもらいたい!